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お金の教育は何歳から?元教員×FP2級が教える年齢別ステップとおこづかいの始め方

「子どもにお金の教育って、いつから・何をすればいいの?」

そう迷う親御さんは、とても多いと思います。学校でもなかなか教えてくれないし、かといって何から始めればいいのか分からない——。

私は公立小学校で30年、通常学級と支援学級の担任をつとめてきました。今はFP2級として家計やお金の発信もしている、子育て中の母です。「子どもを教えるプロ」と「お金の専門家」、両方の視点から、家庭でムリなく始められるお金の教育を、できるだけやさしくお伝えします。

この記事を読めば、「いつから・何歳で・何をすればいいか」の全体像がわかります。

目次

なぜ今、家庭でのお金教育が大切なのか

実は、お金の教育をめぐる環境は、ここ数年で大きく変わりました。

2022年4月から、高校の家庭科で「金融教育(資産形成)」が必修になりました。 成年年齢が18歳に引き下げられ、高校生のうちからお金の判断を求められるようになったためです。預金・株式・投資信託・保険などの基本を、学校で学ぶ時代になったのです。

ただ、ここに落とし穴があります。小学生・中学生のうちは、まだ体系的なお金の授業がほとんどありません。 つまり、高校までの土台づくりは、家庭にゆだねられているのが現実です。

とはいえ、難しく考えなくて大丈夫。お金の感覚は、毎日の暮らしの中で少しずつ育てられます。

子どものお金教育は何歳から?答えは「おこづかいを始める頃から」

結論から言うと、本格的なスタートは「おこづかいを渡し始める小学生の頃」が目安です。

お金の基本である「使う・選ぶ・貯める・増やす」を理解し、自分で考えて行動する力が育ち始めるのが、ちょうど小学校に入る頃だからです。

ただし、未就学のうちからできる「種まき」もあります。次の年齢別ステップで見ていきましょう。

【年齢別】家庭でのお金教育ステップ

お子さんの年齢に合わせて、できることは変わります。全体像をつかんでください。

時期育てたい力家庭でできること
未就学(〜6歳ごろ)お金の存在を知るお店ごっこ、レジ体験、「お金は使うとなくなる」を実感
小学校 低学年お金を「使う」体験おこづかいデビュー(少額・現金)、自分で払ってみる
小学校 高学年「やりくり」する力予算内で考える、欲しい物リスト、おこづかい帳
中学生・高校生「貯める・増やす・稼ぐ」固定費の管理、キャッシュレス、投資やNISAの話

https://tokimekidokidoki.com/money-education-kids-rules/ お金の「使い方」を具体的に教えるコツは、こちらで詳しくまとめています →「子どもに伝えたいお金の使い方3つのルール

家庭でのお金教育の第一歩は「おこづかい」

何から始めるか迷ったら、おこづかいが一番の教材です。おこづかいは、子どもが「失敗しても許される金額」でお金と付き合う練習ができる、最高の生きた教科書だからです。

始めるときの3つのポイントをお伝えします。

① いつから・いくら?

決まった正解はありませんが、小学校に上がって「数の計算ができるようになった頃」がひとつの目安。金額は「学年×100円」など、ご家庭で続けられる範囲で十分です。大切なのは金額より「自分で管理する経験」です。

② 定額制? 報酬制?

おこづかいの渡し方には、主に3タイプあります。

  • 定額制:毎月決まった額を渡す。「やりくり」を学びやすい
  • 報酬制:お手伝いをしたら渡す。「働いて得る」感覚が身につく
  • ミックス:定額+特別なお手伝いで上乗せ

私のおすすめは、まず定額制で「やりくり」を覚え、慣れてきたら報酬制を少し足すやり方です。

③ 最初は「現金」がおすすめ

キャッシュレスの時代ですが、最初は現金から始めるのがおすすめです。お金が「減るのが目で見える」ほうが、低学年の子には理解しやすいからです。慣れてきたら、キャッシュレスの話に進めば大丈夫。

元教員として伝えたい「失敗させていい」という考え方

30年間、たくさんの子どもを見てきて確信しているのは、お金の感覚は「知識」より「経験」で育つということ。そして経験には、失敗がつきものです。

「むだづかいしないで」と先回りして止めてしまうと、子どもは自分で考えるのをやめて、「買っていい?」と親に聞くようになります。それよりも、お小遣いの範囲で小さな失敗をして、「あれは失敗だったな」と自分で気づくほうが、ずっと深く身につきます。

失敗を叱るのではなく、「次はどうする?」と一緒に振り返る。それだけで十分です。

https://tokimekidokidoki.com/money-education-spending-kids/ 「むだづかい」を学びに変える関わり方は、こちらで詳しく →「子どもと一緒に『お金の使い方』を学ぶ

教室での実話:買い物学習が教えてくれたこと

支援学級の担任をしていたとき、私は「買い物学習」を大切にしていました。買い物には、生活に欠かせない体験がぎゅっと詰まっているからです。

校外学習の当日までに、子どもたちは事前にたくさん練習します。バス代の払い方、ほしいものの選び方、お店での考え方——何度も繰り返し学びました。

それでも、想定外のことは起きます。あるとき、帰りのバスの中で、お金を落としてしまった子がいました。

でも、それでいいのです。どんなに準備をしても起きてしまう「想定外」こそ、机の上では決して学べない、本物の経験だからです。

そして、この活動を支えてくれたのは、ご家庭の力でした。一人での活動のときは、保護者の方が「いくら・何に使うお金か」をきちんと説明して持たせてくださいました。とても温かく見守ってくださるご家庭ばかりで、学校と家庭が一緒に教えられたことが、子どもにとって何より良かったと感じています。

ご家庭でも、同じことができます。お子さんにお金を渡すときは、ただ渡すのではなく、「いくら・何に使うお金か」を一緒に確認する。たったそれだけで、おつかいや校外学習が、立派な「お金の学び」に変わります。

どの子にも「その子のペース」がある

通常学級も支援学級も担任してきて、強く感じることがあります。それは、お金の理解にも、その子なりのペースがあるということ。

よその子と比べる必要は、まったくありません。お金を数えるのが得意な子、貯めるのが好きな子、使うのが好きな子——それぞれ違って当たり前です。その子に合ったペースと方法で、ゆっくり進めて大丈夫です。

つい言ってしまう「NG声かけ」

良かれと思って、こんな言葉を使っていませんか?

  • ❌「うちはお金がないから」→ お金=不安、という刷り込みに
  • ❌「そんなムダなものに使って!」→ 自分で考える芽を摘んでしまう
  • ❌「お金のことは気にしなくていい」→ 学ぶ機会を奪ってしまう

かわりに、こんなふうに言いかえてみてください。

  • ⭕「どうやって使うか、一緒に考えよう」
  • ⭕「先週ほしかったもの、今もほしい?」
  • ⭕「買ってみて、どうだった?」

「増やす・貯める」の話は、中高生になったら

お金は「使う」だけでなく、「貯める」「増やす」もの。この感覚は、中高生になって現実味が増してきた頃に、少しずつ伝えていけば十分です。

2027年には、子ども向けの新しい投資制度「こどもNISA」もスタート予定です。親が早めに知っておくと、子どもと一緒にお金の話をするきっかけになります。

※投資は、預金と違って元本が保証されるものではありません。仕組みを理解したうえで、無理のない範囲で。

https://tokimekidokidoki.com/kodomo-nisa-2026/ こどもNISAの仕組みと準備は、こちらで解説しています →「【2026年版】こどもNISAとは?2027年スタート前に親がやっておきたい4つの準備

楽しく学べる!おすすめの本・道具

「親が教えるのは難しい…」というときは、本や遊びの力を借りましょう。我が家でも役立った、入り口にぴったりのものを紹介します。

  • お金の絵本:未就学〜低学年に。遊びながら「お金って何?」が学べます
  • マンガでわかるお金の本:「学校では教えてくれない大切なこと」シリーズなどが人気
  • ボードゲーム:人生ゲームやモノポリーは、遊びながらお金の流れを体感できます
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よくある質問(FAQ)

Q. お金の教育は何歳から始めればいいですか?

 A. おこづかいを始める小学生の頃が目安です。ただし、未就学のうちでも「お店ごっこ」や買い物のお手伝いなどで、お金に親しむ種まきはできます。

Q. おこづかいは定額制と報酬制、どちらがいいですか? 

A. どちらにも良さがあります。まずは定額制で「やりくり」を覚え、慣れてきたらお手伝いの報酬を少し足す“ミックス”がおすすめです。

Q. キャッシュレスの時代でも、現金で渡す意味はありますか? 

A. はい。最初は「減るのが目で見える」現金がおすすめです。お金が形として分かるほうが、低学年の子には理解しやすいからです。

まとめ:完璧じゃなくていい。今日の「ひと言」から

子どものお金教育は、特別な教材も難しい知識もいりません。

  • スタートはおこづかいを始める小学生から(未就学は種まき)
  • 失敗させて、一緒に振り返る
  • その子のペースで、比べない

——この3つを意識するだけで十分です。

完璧なお金教育なんてありません。大切なのは、日常の小さな対話を積み重ねること。今日の買い物帰りの「それ、買ってみてどうだった?」のひと言から、始めてみてくださいね。

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