「配当利回りが高いから、これ買ってみようかな?」
投資を始めたばかりの頃、私もそう思っていました。
でも実際には、高い利回りの裏には“ワナ”があることも。減配されたり、株価が急落したりして、「思っていたのと違う…」という経験もしました。買った株が無配になったこともあります。反対に増配を繰り返し6・7%になった株もあります。
だからこそ今は、利回りや企業の業績“だけ”に頼らず、もう少し広い視点で企業を見るようにしています。
今回は、高配当株を選ぶときに初心者でも分かりやすく確認できる、5つの大切なチェックポイントをご紹介します。
高配当株って何?まずはおさらい
高配当株とは、株を保有していると年に1回〜数回「配当金」がもらえる企業のうち、配当利回りが高め(3〜6%ほど)の銘柄のこと。
配当金は企業の利益の一部を株主に還元するもので、持っている株数に応じて受け取ることができます。
「自分が働かなくても、お金が入ってくる」この安心感は、一度味わうと手放せません。
でも、“利回りが高い=いい株”とは限らないのが現実。
ここからは、安心して長く持てる高配当株を見つけるための5つのポイントを紹介します。
① 配当性向をチェックしよう
配当性向=企業が利益のうち、どれだけを配当として出しているかの割合です。
- 目安は 30〜60%前後
- これより高すぎると、「無理して出している」可能性も
たとえば配当性向が100%超えだと、利益以上のお金を出していることになります。
これではいつか配当が続かなくなってしまいます。
② 過去に減配・無配がないか?

企業によっては「突然、配当がゼロに!」なんてこともあります。
ですので、過去5年ほどの配当履歴はぜひチェックしましょう。
- 安定して出している企業は信頼度が高い
- 毎年少しずつでも「増配」している企業は優秀
- 減配や無配がある場合、その理由も確認(業績?経営方針?)
たとえばKDDI(au)は、増配を20年以上続けている“累進配当方針”の代表格。
こうした企業は、安心感があります。花王も日本の代表的な増配企業です。
③ 業績が安定しているか?
いくら配当が良くても、会社の売上や利益が不安定だと心配です。
チェックすべきは:
- 売上・営業利益が右肩上がり or 横ばい
- 赤字になっていないか?
株の情報サイトや証券会社のアプリで、グラフ表示がある企業情報を見ると分かりやすいですよ。
④ 借金が多すぎないか?財務の健全性を確認

配当を出し続けるには、「お金に余裕があること」も大切。
見るべき指標は次の2つ:
- 自己資本比率:40%以上が目安
- 有利子負債(借金):多すぎないか?
資金繰りが厳しいと、いずれ配当どころではなくなるかもしれません。
⑤ 企業の“配当方針”をチェック
企業によっては、配当を重視するかどうかを明確に示しています。
- 「累進配当(減らさず増やす)」を宣言している
- 「中期経営計画」で株主還元を明記している
これは企業のIR情報(公式HPの投資家向けページ)で簡単に見られます。
初心者でも、【配当】【還元】などのキーワードで検索すれば見つかります。
私が実際に選ぶときは…

私自身、最初は利回りに目がいきがちでしたが、失敗も経験して今はこう考えています。
- 利回り「だけ」ではなく、「会社全体」を見よう
- 知っている会社・応援したい会社に投資しよう
- 「使ってうれしい配当」を得るためにも、安心感は大事
私は最近は、配当金で車検費用をまかない、夏の旅行にも使う予定です。
“お金が働いてくれる”実感があると、投資がグッと身近になります。
まとめ|長く持てる株を、じっくり選ぼう

高配当株は、うまく付き合えばとても頼もしい存在です。
でも利回りだけを見て飛びつくと、「あれ?こんなはずじゃ…」ということもあります。
だからこそ、今回ご紹介した5つの視点を意識してみてください。
- 減配履歴
- 配当性向
- 業績
- 財務の健全性
- 企業の方針
この視点を持つだけで、「安心して持てる株」を選べる確率はグッと上がります。
投資は怖がるものではなく、“生活を支える一つの味方”。
あなたにとっても、そんな1銘柄に出会えますように。