はじめに 在宅介護のリアルな費用、知っていますか?
こんにちは。ご訪問ありがとうございます。
私は現在、要介護5の母を在宅で介護しています。週に5日、3か所のデイサービスを利用しながら、病院にも頻繁に通っています。そんな中で、家事や子育ても並行している日々です。
介護が始まって一番驚いたのは、やはり「お金」のことでした。
介護保険があるとはいえ、実際に支払う自己負担額、通院にかかる交通費、紙おむつや福祉用具などの消耗品……。月々の費用は思っていた以上でした。
私はファイナンシャルプランナー(FP)2級の資格を持っているのですが、それでも実際に介護が始まってみると、制度の使い方に迷ったり、申請のタイミングを逃したり…。知識だけではカバーしきれない部分がたくさんあることを実感しました。
このブログ記事では、私が実際に経験してきたことをもとに、介護にかかるリアルなお金の話と、公的制度の活用方法をお伝えしていきます。
「これから介護が始まりそう…」「いまちょうど悩んでる」という方にとって、少しでも役に立つ情報になればうれしいです。

我が家の介護状況と具体的な支出内容
▶ 介護状況の概要(要介護5/週5デイ/通院多数)
私の母は「要介護5」の認定を受けていて、ディサービスに行く他は、ほぼ家では寝たきりの状態です。
ひとりでは起き上がることも難しく、食事やトイレ、入浴など、すべてに介助が必要な毎日です。
とはいえ、家族だけでずっと介護するのはとても大変…。
そこで我が家では、週5日、3か所のデイサービスを曜日で利用しています。曜日によってサービス内容や受け入れの時間が違うため、ケアマネジャーさんと相談し、なるべく母の希望を優先し、リハビリなどの内容が母に合うように調整しました。
また、内科や整形外科、眼科など、月に何度も通院が必要で、付き添いと移動だけでも体力も時間も使っています。
▶ 月々かかっている主な介護関連費用(実例)
ここでは、実際に我が家でかかっている主な費用を、ざっくりご紹介します。
金額は月によって変動しますが、おおよその目安です。
項目 | 月額(目安) | 補足 |
---|---|---|
デイサービス利用料 | 約4万円(39,022円4月分) | 介護保険利用で1割負担。3箇所合計5日分の自己負担額。 |
通院交通費 | 随時 | タクシー代やガソリン代。通院頻度で変動。 |
医療費 | 約6,000円〜10,000円(検査内容によって変わります) | 薬代や診療代。月に1回内科通院 外科・耳鼻咽喉科などは3ヶ月に1回など月によって変動します。 高額療養費制度を使う場合も。 |
紙おむつなどの消耗品 | 約6,000円以上 | 用途に分けて3、4種類使用 ドラッグストアでまとめ買い。 |
福祉用具レンタル | 約1,730円(3つ合計) | スロープ・車椅子・車椅子付属品(介護保険適用) |
雑費(付き添い食費など) | 随時 | 通院時の食事・飲み物代など |
💬 合計すると、月に約5万〜6万円台の自己負担がかかっています。
「介護保険があるからほとんどお金はかからない」と思われがちですが、実際には保険でカバーされない部分の出費もかなりあります。
例えば、通院の付き添いや家での食事サポート、介護グッズの買い替えなど、生活に密着した支出がじわじわと増えていきます。
また私が用事で早く外出する時、夕方や一日用事がある時は、母をディサービスにお泊りするので、突然の宿泊費もかかってきます。
💡 ひとことアドバイス(読者向け)
🌼「費用はなるべくメモしておくといいですよ!」
私は小さなノートに「介護費ノート」をつけて、何にどれだけ使ったかを月ごとに記録しています。あとで制度申請するときや、家計を見直すときにとても役立ちます。
介護保険で使える主な制度とその活用方法
▶ 要介護5で利用できるサービスと支給限度額
要介護認定には「要支援1」から「要介護5」までの段階があり、数字が大きくなるほど支援の必要度が高くなります。
我が家の母は「要介護5」で、これは介護度の中で一番高いレベル。その分、介護保険で使えるサービスの幅も広く、1か月あたり約36万円分の介護サービスを1割負担で受けることができます(※収入によっては2〜3割負担になる方もいます)。
ただし注意点としては、この「36万円」というのはサービスの“定価”の合計であって、現金が支給されるわけではありません。
この枠の中で、デイサービスや福祉用具レンタルなどを「組み合わせて使う」形になります。

▶ 我が家で実際に利用している介護保険サービス
ここでは、母の介護で現在利用しているサービスと、その活用方法をご紹介します。
🧴 1. デイサービス(通所介護)
週5日、曜日ごとに3か所のデイサービスを使い分けています。
入浴・食事・機能訓練・レクリエーションなどをしていただけるので、母の生活にメリハリがつき、私自身も少し息をつける時間ができます。
🛏 2. 福祉用具のレンタル
車椅子が部屋から降りれるようにするスロープ・車椅子・車椅子付属品などは、介護保険を使って格安でレンタルしています。以前は手すりをレンタルしていました。
ちなみに介護用トイレはレンタルできませんので、保険を使って購入しました。
🏠 3. ケアマネジャーのサポート
地域の居宅介護支援事業所から、ケアマネジャーさんが1人ついてくれています。
とても頼れる存在で、サービスの組み立て、事業所の手配、制度の申請など、すべてサポートしてくださいます。退院時には必ず退院前の話し合いにも参加して下さいます。
💬「ケアマネさんがいなければ、私はとっくに介護で倒れていたかもしれません…」というくらい、大きな存在です。
💊 4. 訪問看護や訪問リハビリ(必要に応じて)
現在はまだ使っていませんが、必要が出てきたら、訪問看護やリハビリも介護保険で利用できるそうです。主治医と相談しながら、今後検討していく予定です。
🧠 制度をうまく使うコツは「相談」と「柔軟さ」
介護保険のサービスは本当に多種多様で、「えっ、そんなことまで使えるの?」というものもあります。
でも、それを自分だけで調べて把握するのは、正直無理!(私もそうでした…)
だからこそ、ケアマネジャーさんにこまめに相談しながら、自分の家庭に合ったサービスの組み合わせを考えることが大切だと感じています。

医療費・通院費を抑えるために使える制度
介護だけでも出費はかさみますが、さらに負担になるのが「医療費」と「通院にかかるお金」ですよね。
我が家でも、毎月病院に行くため、交通費や付き添いの時間・体力的な負担も含めると、かなりの負担になります。
でも、実はこの部分でも、いくつか負担を軽くできる制度やサービスがあるんです。
ここでは、私が実際に調べたり使ってみて「これは!」と思った制度をご紹介します。
▶ 1. 高額療養費制度(医療費の自己負担額を軽減)
70歳以上の方で、1か月の医療費が一定の上限を超えた場合、その超過分があとから払い戻される制度です。
たとえば、70歳以上・住民税非課税世帯の方であれば、月の自己負担上限額が8,000円程度になる場合もあります。
【ポイント】
- 病院の窓口で「限度額適用認定証」を提示すれば、その場で支払いが軽減される。初めから軽減されている病院もあります。母の病院は初めから引かれています。
- 提出し忘れても、あとから申請すれば払い戻しが可能。
うっかりすると払いすぎてしまうこともあるので、事前に区役所や市役所で手続きをしておくのがおすすめです。
▶ 2. 医療費控除(確定申告で還付)
年間の医療費が10万円(または所得の5%)を超えた場合、確定申告で所得控除が受けられる「医療費控除」も見逃せません。
介護関係で使った費用(例えばおむつ代や送迎サービス)も、条件を満たせば医療費控除の対象になることがあります。
【体験メモ】
私は、介護用おむつ代や通院のタクシー代などもまとめて領収書を保管し、年に1回まとめて申告します。
人によって違いはありますが、還付金が数万円戻ってくる場合もあり、家計の助けとなると思います。
▶ 3. 福祉タクシー券・障害者移送支援(自治体独自のサービス)
お住まいの自治体によっては、高齢者や障害者向けにタクシー券や移送サービスを提供している場合があります。
【たとえば…】
- 「福祉タクシー利用券」:指定のタクシー会社で使える補助券(1枚数百円分)
- 「移送サービス」:ボランティアドライバーによる通院の送迎(無料~実費)
これらは、市区町村の窓口(福祉課や高齢者支援課)で申請可能です。
「こんな制度があったなんて知らなかった!」という声も多いので、一度確認してみるとよいと思います。
💬 ひとことアドバイス
🌱「とにかく“申請しないと損”な制度が多いです!」
書類や手続きが少し面倒に感じるかもしれませんが、慣れると意外と簡単です。困ったらケアマネさんや市役所に電話で聞いてみると、丁寧に教えてくれますよ。他に私が使っているお得な申請したらいただける物です。よかったら参考にされて下さい。
https://tokimekidokidoki.com/wp-admin/post.php?post=1428&action=edit
介護費用の記録と管理で家計を守るコツ
介護にはどうしてもお金がかかります。でも、どこに・どれだけ使っているのかを「見える化」するだけで、家計の負担感はずいぶん違ってきます。
ここでは、私が実際にやってみて「これは続けやすい」と感じた費用管理のコツをご紹介します。
▶ 1. ノートやアプリで「介護専用の家計簿」をつける
私は最初、「家計簿の中に介護費用を混ぜて」記録していましたが、あとで見返すとごちゃごちゃしていて分かりにくい…!
そこで、介護費用だけを記録する専用ノートを用意しました。
【記録している項目の例】
- デイサービスの自己負担額
- 紙おむつ・介護用グッズの購入費
- 通院のタクシー代やガソリン代
- 病院の診察・薬代
- 雑費(付き添いの食事代、差し入れなど)
💡 ポイントは「ざっくりでいい」こと。
「何日にどこでいくら使ったか」をメモするだけでも、毎月の費用感がつかめてきます。
▶ 2. 医療費控除や高額療養費制度に備えてレシート・領収書を保管
毎年の確定申告で医療費控除を受けるために、介護や医療に関わる支出のレシートは1つの封筒やファイルにまとめて保管しています。
特に、以下のようなものは保存しておくのがおすすめです。
- 病院や薬局の領収書
- 介護用品(おむつ・パッドなど)の購入レシート
- デイサービスの利用明細
- 通院に使ったタクシー・交通費の記録
💡あとで必要なときに「まとめて出せる」状態にしておくと、申告もぐっとラクになります。
▶ 3. 見える化すると「削れるところ」が見えてくる
記録を続けていると、「ここは見直せるかも」と気づくことがあります。
たとえば…
- おむつ代が高い月は、まとめ買いに切り替えて節約
- 通院の頻度を主治医と相談して、月1回に調整 など
数字が見えると、「なんとなく不安」から「対策が立てられる」に変わっていきます。
これは本当に大きなメリットです。
💬 ひとことアドバイス
📒「完璧な記録じゃなくていいんです!」
私も最初は几帳面に記録しようとして疲れてしまいました。今は“気楽にメモ”くらいの感覚で続けています。それでも、だいぶ安心感が違います。
まとめ:公的制度を知って、無理せず介護と向き合おう
介護は、心も体も、そしてお金も消耗しやすい現実があります。
私自身、最初のころは「全部自分がやらなきゃ」と思い詰めてしまい、疲れ果ててしまったこともありました。
でも今は、公的な制度や地域のサービスを**「頼っていいもの」として受け入れることができるようになりました。**
制度をうまく使うことで、金銭的な負担が軽くなり、心にも少しずつ余裕が生まれてきたように思います。
介護に「正解」はありませんが、がんばりすぎないこと、相談すること、記録すること、そして制度を味方につけること——
これが、私が日々の暮らしの中でたどりついた、等身大の介護のヒントです。
今まさにご家族を介護している方、これから介護と向き合う方にとって、少しでもこの体験が役に立てば嬉しいです。
一人で抱えこまなくてもいいんです。わからないことは、誰かに聞いてみてください。きっと、助けてくれる人や制度がそばにありますよ。
💬 最後にひとこと:
🌿「自分のことも、どうか大事にしてくださいね。」