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【要介護5の通院が大変すぎる】在宅介護のリアルな通院事情と工夫

母は現在「要介護5」。
介助なしではほとんど身動きが取れず、日々の生活は多くの支えを必要としています。
そんな中で、私が特に大変だと感じるのが――なんといっても「通院」です。

母を診察時間に間に合わせるために、通院日の朝はまるで出陣前のような慌ただしさです。

まだ母を着替えを済ませ、車椅子でも履ける靴を履かせます。
さらに、診察券・保険証・お薬手帳・オムツ・飲み物など、必要な持ち物を確認し、忘れ物がないように準備。
少しでもスムーズに動けるようにと、あらかじめバッグにひとまとめにしておく工夫もしています。

出発前はいつもバタバタ。
でも、母の体調を崩さず無事に受診できることが、何よりの安心材料です。。

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目次

■ 通院は複数の診療科目へ

母が受診しているのは、以下のような診療科です。

  • 内科(月1回の定期通院)
  • 耳鼻科・眼科・整形外科(必要に応じて)

耳垢がたまって聞こえづらくなったり、目薬が切れたり、喉や鼻の調子が悪くなったり…
状態に応じて不定期に通院が必要になります。内科は血液検査や心電図などの定期検査や毎日薬を服用しているため月1回の通院しています。

■ 通院のたびに「抱える・持ち上げる」大仕事

母は車いす生活です。通院のたびに、以下のような工程を踏みます。

  1. 車いすに乗せて玄関まで移動
  2. 後部座席のドアを開けて、ステップ台を設置
  3. 姉妹2人がかりで母を抱え、車へ乗せる
  4. 車いすをたたんで車に積み込む
  5. 到着後、また母を抱えて降ろす
  6. 車いすを広げて乗せかえる

正直、これは重労働です。母は小柄な方ですが、それでも介助して車に乗せるのは本当に大変です。
特に要介護5ともなると、自力で立つこともできないため、全介助になります。

私一人では到底対応しきれず、いつも姉妹で協力して通院に連れて行っています。
できる限りデイサービスが休みの日を選んで、受診をスケジューリングしていますが、それでも毎回、体力と気力を使い果たします。

⚫︎「私の体力がもっとあったら…」

毎回のルーティンですが、これが本当に重労働。

病院の待ち時間が長引くと、普段ほとんど話さない母が「きつい…」と漏らすこともあります。
きっと体を支え続けているだけでもしんどいのでしょう。
そんな時は、心の中で「もう少し頑張って」とそっと祈るばかりです。

私の体力がもっとあれば、一人でも母を抱えて運べるのに…
そんな悔しさが込み上げてくることもあります。でも、一人で抱え込まないことも、在宅介護を続けていく上ではとても大切だと、今では実感しています。

■ 待ち時間との戦い

予約をしていても、病院では長時間待つこともしばしば

普段あまり口数の少ない母が、ポツリと

「きつーい…」
と漏らすこともあります。

それでも、どうしても必要な診療。
母は複数の持病を抱えているため、定期的な通院は欠かせません。
特に内科、整形外科、耳鼻科、眼科と、それぞれ異なる科に通っているので、スケジュール調整も一苦労です。

介護の大変さの中でも、通院介助はもっとも体力と時間を要する部分だと感じています。

⚫︎待合室では「車椅子の存在」に気をつかう日々

車椅子での通院では、待合室でのスペースの確保も気がかりです。
大きな総合病院は気にならないのですが、かかりつけの個人病院は、ほかの患者さんの邪魔にならないようにと、なるべく隅の空いているスペースを探して移動します。
人目を気にしてしまう自分もいて、介護する側の心の負担もじわじわと積み重なります。

⚫︎予約が取れず、長時間待つことも当たり前

高齢のため、急に症状が悪化することもあり、予約外で診てもらうケースも多くあります。
そのたびに、待ち時間が1時間を超えるのは当たり前。
長時間、車椅子に座ったままの母は、体の痛みや疲れを感じやすく、
「きつい…」とつぶやくこともあります。

また、薬局での待ち時間も長いため、いったん母を家に送ってから薬だけ取りに行くこともよくあります。


■ 今後に向けての課題と工夫

母の介護と通院を続けるなかで、これからの課題も見えてきました。
少しでも心身の負担を軽くしながら、安心して母と過ごす時間を守っていくために、いくつかの工夫を検討中です。

● 福祉タクシーの活用を検討

現在、通院は姉妹で協力して行っていますが、福祉タクシーの活用も視野に入れ始めました。
ただし、予約が取りにくいことや費用面の負担があるため、どのタイミングで導入するかは慎重に見極めています。

● 訪問診療・往診の可能性

かかりつけの医師に、歯科訪問診療で往診もしたことがあります。とても助かりました。
移動の負担を減らせれば、母だけでなく私たち家族の精神的なゆとりも確保できました。

● バラバラな病院を一つの総合病院にまとめる

今は姉妹で柔軟に対応していますが、将来的には1箇所で対応できるように総合病院にしたいと考えています。今は母の意向を尊重していますが、私たち介助する側の継続できる介護の形を目指したいと思っています。


■ 最後に:通院も「チーム介護」で乗り切る

在宅介護は「日々の暮らし」がそのまま介護です。
特に通院のような一大イベントは、一人で抱え込まず、チームで乗り切ることが大切だと痛感しています。

「一緒に通院してくれる家族がいること」
「きついと言える母の正直な声を受け止められる今」

それ自体が、かけがえのない絆なのかもしれません。母が気を使わず、私たちも無理をしないで介護できる工夫をしながら、これから先もずっと笑顔で母に寄り添っていきたいと思っています。

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